白島
しらしま
若松区脇田地区沖合の響灘に浮ぶ二つの無人島の総称。東にある周囲約三キロの島を男島(雄島)、西の周囲約二・五キロの島を女島(雌島)という。男島は岩石が多く、北の岬には一ノ門・二ノ門とよばれる洞門があった(地理全誌)。女島は平坦で、「続風土記」では「野牛多し」とあるが、「続風土記附録」は「本編に見えたる野牛は絶てなし」と記している。柴木が繁茂し(続風土記)、柴島ともよばれていた(筑前旧史略)。「続風土記」などは「日本書紀」仲哀天皇八年正月四日条にみえる「柴嶋」を当島と推定している。「源平盛衰記」巻四三によれば、平氏は屋島(現香川県高松市)で敗れた後、志度(現同県志度町)を経て引島(現山口県下関市)に落行き、さらに浦伝い・島伝いに「白鳥丹生の社」を過ぎ、箱崎津(現福岡市東区)に着いたというが、この白鳥は当島のことであろう。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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白島
福岡県北九州市若松区の沖、響灘に浮かぶ島。面積の大きな男島(おしま)、その西に浮かぶやや小さな女島(めしま)の2島からなる。男島の南東には国の石油備蓄基地が設置されている。
出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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世界大百科事典(旧版)内の白島の言及
【若松】より
… 西部の丘陵地帯では野菜栽培も盛んであるが,宅地開発も進行している。沖合8kmの白島には洋上石油備蓄基地(560万kl)が建設された。東端の市街地背後には高塔山公園があり,火野葦平の文学碑が建つ。…
※「白島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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