日本歴史地名大系 「若松区」の解説 若松区わかまつく 福岡県:北九州市(旧筑前域)若松区面積:六七・一二平方キロ現北九州市の北西端に位置し、若松半島の大部分をしめる。北は響灘に面し、東・南は洞海(どうかい)湾・江(え)川に画される(ただし小敷地区・塩屋地区は江川の南岸にある)。江川は西方では遠賀(おんが)川に通じているため、若松半島は一つの島の形状を呈し、一帯は島郷(しまごう)と通称されてきた。東は洞海湾を隔てて戸畑(とばた)区、南は同じく洞海湾を隔てて八幡東(やはたひがし)区、洞海湾・江川を隔てて八幡西区に対し、西は遠賀郡芦屋(あしや)町・水巻(みずまき)町に接する。若松半島の中央部には石峰(いしみね)山(三〇二・六メートル)を主峰として花房(はなぶさ)山・高塔(たかとう)山などが連なり、平野は少ない。現区域は近世には遠賀郡の一八ヵ村で構成され、ほかに脇(わき)浦(小竹村枝郷)・脇田(わいた)浦(安屋村枝郷)・岩屋(いわや)浦(有毛村枝郷)などの浦方があった(「続風土記拾遺」など)。明治二二年(一八八九)町村制施行により遠賀郡若松村・石峰村・洞北(くききた)村、江川(えがわ)村(一部は現八幡西区)の四ヵ村が成立。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「若松区」の意味・わかりやすい解説 若松〔区〕わかまつ 福岡県北東部,北九州市の北西部にある区。1914年市制(若松市)。1963年小倉市,戸畑市,門司市,八幡市,若松市の 5市合体により北九州市若松区となった。区域は洞海湾以北,若松半島全域を占め,市街地は半島の東部に広がる。洞海湾奥の堀川運河(1762開通)により遠賀川と結ばれ,嘉穂盆地,直方平野の一門戸をなしていたが,1891年筑豊興業鉄道(今日の JR筑豊本線)開通後は,筑豊炭田に直結する日本一の石炭の積出港に躍進。1904年特別輸出港に指定され,広大な貯炭場をもち繁栄したが,1960年頃から石炭産業の斜陽化に伴い,石炭積出港としての機能は衰微。今日では鉄鋼,機械,ガラスなどの大工場があり,また,1969年からは北部の響灘海岸に大規模な臨海工業用地(3229万m2)の埋め立て工事が進められて,北九州工業地域の一部を形成している。戸畑区とは若戸大橋で結ばれる。海岸部の一部は玄海国定公園に属する。面積 71.31km2。人口 8万533(2020)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by