直線基線(読み)チョクセンキセン(その他表記)straight baseline

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「直線基線」の意味・わかりやすい解説

直線基線
ちょくせんきせん
straight baseline

領海の幅員を測定するための基線のうち,特殊な地理的条件のもとで認められる基線。通常,領海の幅員は沿岸の低潮線を基線として測定されるが,海岸湾入が著しく曲折していたり,海岸の至近距離一連の島が散在しており,海岸線が複雑な形状をなしているために低潮線を基線とすることが困難である場合には,最も外側にある低潮線上の適当な点を沿岸国本土の実質的な外縁とみなして,これを直線で結んで基線とする方式である。 1951年のノルウェー漁業事件に際して,国際司法裁判所は直線基線の採用を条件付きで承認した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の直線基線の言及

【内水】より

… 領海を測るための通常の基線は海岸の低潮線であるので,海岸の低潮線と高潮線の間は内水である。また,海岸線が著しく曲折したり,海岸に沿ってすぐ近くに一連の島があるような地形のところでは,海岸の適当な地点間を直線で結ぶ方法が認められている(直線基線)。この場合には,直線基線の内部の水域が内水である。…

※「直線基線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む