督軍(読み)トクグン

デジタル大辞泉 「督軍」の意味・読み・例文・類語

とく‐ぐん【督軍】

中国辛亥しんがい革命後、従来総督巡撫じゅんぶに代わって、省長とともに各省に置かれた、省の軍政長官。のち省長を兼任して行政実権を握って割拠し、軍閥形成。1928年廃止。

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精選版 日本国語大辞典 「督軍」の意味・読み・例文・類語

とく‐ぐん【督軍】

  1. 〘 名詞 〙 中華民国に設けられた省の軍政長官。本来民政に干渉する権能をもっていなかったが、省長を兼任して軍閥化する例が多かった。一九二八年廃止。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「督軍」の意味・わかりやすい解説

督軍
とくぐん
du-jun; tu-chün

中国,民国初期の省軍政長官。 1916年7月から 25年にかけて設置された。1省の軍務督理する軍事長官であり,大総統および陸軍部の命令下に,配下軍隊を指揮する権限を有していたが,なかには民政長官 (省長) を兼任する者もいた。軍閥混戦期,中央政府権威が失墜すると,かえってその軍事力により中央政府を動かす督軍も出現し,世論批判を引起した。

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