精選版 日本国語大辞典 「睨」の意味・読み・例文・類語 にらみ【睨】 〘 名詞 〙 ( 動詞「にらむ(睨)」の連用形の名詞化 )① にらむこと。にらみつけること。[初出の実例]「鮫が橋へ走ては、親つぶのにらみをうく」(出典:談義本・風流志道軒伝(1763)三)② 人を抑えつける力量。人を屈服させ反抗させない力。[初出の実例]「グッと仏像の眼を白眼(にら)んだ。つもりだったんだが、あまり利かない白眼(ニラ)みだったと見えて」(出典:漫談集(1929)見習諸勇列伝の巻〈徳川夢声〉)③ 目のつけ方。見当。着眼。[初出の実例]「延享廿歌仙の序者貶んと延宝延享の字のにらみで対句に書たるとばかり、眼がついたものさ」(出典:俳諧・誹讔三十棒(1771)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「睨」の読み・字形・画数・意味 睨13画 [字音] ゲイ[字訓] みる・にらむ[説文解字] [字形] 形声声符は兒(げい)。〔説文〕四上に「(なな)めにるなり」とあって、横からにらむように見ることをいう。兒は虹の頭の形。卜文に虹を双頭にしるしている。〔楚辞、離騒〕に「忽ち臨みて夫(か)のを睨(み)る」とみえる。城上の(ひめがき)を睥睨(へいげい)というのも、城壁の両端に位置しているからであろう。[訓義]1. みる、にらむ、ななめにみる。2. かたむく、うかがう。3. あきらか。[古辞書の訓]〔名義抄〕睨 ニラム・ミル・メシヒ[熟語]睨観▶・睨▶・睨視▶・睨日▶・睨笑▶・睨然▶・睨望▶[下接語]右睨・邪睨・睇睨・睥睨・眄睨 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報