矢越岬(読み)やごしみさき

日本歴史地名大系 「矢越岬」の解説

矢越岬
やごしみさき

知内町南西端の津軽海峡に面し、福島ふくしま町との境にある標高七〇メートルほどの岬。松前矢越道立自然公園内にある。付近は安山岩質集塊岩の海食崖で、じやノ鼻・じい島・イカリカイ島・たて岩など形も名前も奇妙な奇岩怪石が連なる豪壮な海岸線とともに、魚介類の宝庫であるため絶好の釣場としても有名。シャクシャインの戦に関連して「津軽一統志」の「松前より下狄地所付」に「矢越の崎」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「矢越岬」の意味・わかりやすい解説

矢越岬
やごしみさき

北海道南西部、渡島(おしま)半島の南西部を占める松前半島にある岬。渡島総合振興局管内の福島町と知内町(しりうちちょう)との境界にあり、津軽海峡を隔てて本州の龍飛(たっぴ)崎に対する。岬一帯は約50メートルの海食崖(がい)をなし、崖上には矢越岬灯台がある。付近に岩部海岸や白神(しらかみ)岬があり、松前矢越道立自然公園に指定されている。江戸時代に幕臣荒木大学が武運長久を祈って放った矢が大岩に突き刺さり、そこを矢越と名づけたという伝説がある。

[瀬川秀良]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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