松前半島(読み)マツマエハントウ

デジタル大辞泉 「松前半島」の意味・読み・例文・類語

まつまえ‐はんとう〔まつまへハンタウ〕【松前半島】

北海道渡島おしま半島の南西部をなす半島。津軽海峡日本海に面する。

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精選版 日本国語大辞典 「松前半島」の意味・読み・例文・類語

まつまえ‐はんとうまつまへハンタウ【松前半島】

  1. 北海道南西部、渡島(おしま)半島の南西端に突出する半島。大千軒岳(一〇七二メートル)を主峰とする山地が、津軽海峡と日本海との分水界をなす。道内でも早くから開け、かつてはニシン漁業で知られた。

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日本歴史地名大系 「松前半島」の解説

松前半島
まつまえはんとう

北海道南西部、渡島半島の南西部を占める半島。南東部の亀田かめだ半島と対をなし、東は日本海、南は津軽海峡に臨む。渡島山地の大千軒だいせんげん岳・前千軒まえせんげん岳・袴腰はかまごし岳などがそびえ、これらの山地を刻んであまノ川・石崎いしざき川・茂草もぐさ川・知内しりうち川・木古内きこない川などが流れる。沿岸は数段の海岸段丘からなり、平地は少ない。ブナイタヤカエデ広葉樹が分布し、トドマツの南限地でもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「松前半島」の意味・わかりやすい解説

松前半島
まつまえはんとう

北海道南西部、渡島半島(おしまはんとう)の南西部を占める半島。南東部の亀田(かめだ)半島と対する。東は日本海、南は津軽(つがる)海峡に臨む。渡島山地の大千軒(だいせんげん)岳、前千軒岳、袴腰(はかまごし)岳などからなり、これらの山地を刻んで天(あま)ノ川、石崎川、茂草(もぐさ)川、知内(しりうち)川、木古内(きこない)川などが流れる。沿岸は数段の海岸段丘からなり、平地は少ない。大部分が古生層、新第三紀層、安山岩で、花崗(かこう)岩も露出する。ブナやイタヤカエデの広葉樹が分布し、トドマツの南限地でもある。道内でもっとも早く開けた地で、ニシンの千石場所としても知られた。沿岸を国道228号が通り、南東部の福島町吉岡と本州龍飛(たっぴ)崎間には青函トンネル(せいかんとんねる)が完成した。海岸は松前矢越(やごし)道立自然公園に指定。

[瀬川秀良]

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改訂新版 世界大百科事典 「松前半島」の意味・わかりやすい解説

松前半島 (まつまえはんとう)

北海道南西部を占める渡島(おしま)半島南部のうち,西側を松前半島,東側を亀田半島という。半島の西部は日本海に面し,南部は津軽海峡を隔てて青森県津軽半島に対する。大千軒岳(1072m),前千軒岳(1056m)を主峰とする険しい渡島山地が海岸まで迫り,平地に乏しい。これらの山地を削って天ノ川,石崎川,知内(しりうち)川などの小河川が流れる。沿岸部には漁業集落が点在し,江戸時代から大正期までニシン漁が盛んに行われたが,現在は零細な沿岸漁業が行われるものの,恒常的な出稼ぎ地帯になっている。半島の先端部一帯はブナ林やトドマツの南限地で,海岸線と岩礁の景観の美しさで知られ,松前矢越道立自然公園に指定されている。半島南端の福島町吉岡と対岸の津軽半島竜飛(たつぴ)崎とを連結する青函トンネルが完成し,1988年開業した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「松前半島」の意味・わかりやすい解説

松前半島
まつまえはんとう

北海道南西部,渡島半島の南西端を占める半島。西は日本海,東は津軽海峡にのぞみ,大千軒 (だいせんげん) 岳 (1072m) を主峰に 1000m前後の山地が連なる。かつてはニシン漁で栄えたが,現在は沿岸のイカ釣りが主産業。海岸は海食崖などの風景美に恵まれ,一部が松前矢越道立自然公園に指定。開発の歴史が古く,松前城 (福山城) などの史跡にも富む。南端の福島町には青函トンネルの北海道側出入口がある。

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