硫酸鉛鉱(読み)りゅうさんえんこう(その他表記)anglesite

翻訳|anglesite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「硫酸鉛鉱」の意味・わかりやすい解説

硫酸鉛鉱
りゅうさんえんこう
anglesite

鉛鉱床酸化帯によくみられる鉛の二次鉱物としてもっとも普通の鉱物種の一つ。方鉛鉱の直接酸化によって生成されるため、方鉛鉱そのものと接して産することもある。自形斜方板状ないし柱状を呈するが、粉末状や皮膜状のことが多く、ときに塊状をなす。新潟県東蒲原(ひがしかんばら)郡三川(みかわ)鉱山閉山)のものは径10センチメートルを超える塊として産した。自形結晶としては秋田県仙北郡協和町(現、大仙(だいせん)市協和)亀山盛(きさもり)鉱山(閉山)のものが有名。英名は原産地であるイギリスのウェールズ地方アングルシーAngleseyにちなむ。

加藤 昭 2018年12月13日]


硫酸鉛鉱(データノート)
りゅうさんえんこうでーたのーと

硫酸鉛鉱
 英名    anglesite
 化学式   Pb[SO4
 少量成分  Ca
 結晶系   斜方(直方
 硬度    2.5~3
 比重    6.36
 色     無、白
 光沢    樹脂~ガラス
 条痕    白
 劈開    一方向に良好
       (「劈開」の項目を参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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