祐徳寺(読み)ゆうとくじ

日本歴史地名大系 「祐徳寺」の解説

祐徳寺
ゆうとくじ

[現在地名]養父町森

もりにあり、定教山と号し、臨済宗大徳寺派。開創は寺伝によれば元徳二年(一三三〇)で、開基は山名時氏、開山は大灯国師(宗峰妙超)というが、元徳元年三月一八日に石和田光秀が建屋新たきのやしん庄内山林一所・田三反・畠五反、石和田いしわだ保内の田九反小と山林を祐徳寺領として寄進している(年欠「石和田光秀田畠山林等寄進状案」・永享二年一二月日「祐徳寺領田畠山林注文案」京都大学総合博物館蔵大徳寺塔頭文書、ただし両史料で田畠の面積は合致しない)。石和田光秀は日下部系図(養父町史)によれば建屋新庄および建屋紙工たきのやかみく保の地頭光時の次男で当寺の大檀越となった。一方、宗峰妙超は開山として当寺一世とされるが、実際に創建に携わったのは門弟で当寺二世に数えられる満庵宗祐で、宗峰妙超は開山に推戴されたものと思われる。年未詳一一月八日付の満庵宗祐宛宗峰妙超書状(常盤山文庫蔵大徳寺文書)には、「夏了んぬ。御上洛あるべきの由、委しく承り候の間、面拝を遂げ、肝胆を傾くべきの由、思し給ひ候の処、今に其の儀なく候の条、返す返す積鬱に候。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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