日本歴史地名大系 「神林寺」の解説 神林寺しんりんじ 岡山県:真庭郡久世町草加部村神林寺[現在地名]久世町神標高五〇〇メートルほどの高地にあり、草加部(くさかべ)、落合(おちあい)町杉山(すぎやま)・日名神の毛(ひなこうのけ)からの参道がある。神村山と号し、高野山真言宗。本尊千手観音。もとは美作有数の大伽藍を有し、房跡として明王院・山本房・善光院・浄土院・西房・上房の六房があり、鎮守は牛頭天王社であった(作陽誌)。現在は無住で荒廃したため、日名の善福(ぜんぷく)寺に仮堂が建てられている。永禄九年(一五六六)五月一八日の宝月房による勧進帳(作陽誌)によれば、和銅二年(七〇九)の開山で、里民の弥次・弥三の兄弟が山中で狩猟中、千手観音を感得して一宇の草堂を建立したと伝える。その後円誉が仏舎利を安置、後白河法皇の祈願所とされたという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by