神谷潤亭(読み)かみや じゅんてい

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「神谷潤亭」の解説

神谷潤亭 かみや-じゅんてい

1783-? 江戸時代後期の尺八奏者。
天明3年生まれ。本業医師。当時ほとんどほろんでいた一節切(ひとよぎり)尺八の復興はかり,これを小竹とよんで新曲を多数発表。指田(さしだ)流一節切13代宗家を名のり,弟子伊能一雲とともに普及につとめた。通称は泰介,弘之。別号に一思庵不学。著作に「糸竹古今集」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の神谷潤亭の言及

【一節切】より

…急速な衰微の原因は,音量,音域など性能の点で普化尺八に劣ったこと,なかんずく17世紀以後の日本音楽で支配的になった都節音階(半音を含む5音音階)の吹奏に適さなかったことに求められる。19世紀初葉にいたり,江戸の町医者神谷潤亭(1783?‐?)が細々と伝承されていたこの楽器に着目し,一節切を〈小竹(こたけ)〉と改称し,古伝の曲に自作の新曲を加えて《糸竹古今集》(1818)その他多数の譜書を著してその復興に努めたが,一部の好事家の関心を集めただけで,19世紀後半以後,一節切はまったく絶えてしまった。尺八【上参郷 祐康】。…

※「神谷潤亭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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