日本歴史地名大系 「秋根遺跡」の解説
秋根遺跡
あきねいせき
先土器時代か縄文早期のものとみられる遺物に、石鏃を含むエンドスクレーパーと台形石器や剥片があるが、その量は少ない。縄文時代の遺構は、それぞれ一基の晩期末葉に属する土壙と土壙墓がある。
弥生時代のものも、台地の北寄りで、中期の溝と土壙や後期終末期の土器が少量採集されているにすぎない。遺物には壺・甕・鉢形土器をはじめ、打製の石鍬・磨製石斧と石鎌や石包丁などがあり、低地帯では水田耕作、台地面では畑作が行われていたことを示す。なお中期初頭の頃朝鮮無文土器の影響をうけた粗製の甕形土器が出土し、この地の住民が朝鮮との関連をもっていたことを示している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報