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秘色 ひしょく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

秘色
ひしょく

中国,唐末 (9世紀末) に興起した呉越王銭氏の治下に,浙江省越州窯で焼かれたすぐれた青磁器。一般の使用が禁じられたため,「秘色青磁」と呼ばれたといわれる。海外に盛んに輸出され,日本でも平安時代の文献に「ひそく (秘色) 」の名が散見する。朝鮮では越州窯の影響を受けて高麗時代の 10世紀頃から青磁が焼かれたが,12世紀初頭の最盛期には,釉色の非常に美しい,象眼のないいわゆる翡色 (ひしょく) 青磁が作られた。

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デジタル大辞泉の解説

ひ‐そく【秘色】

《王家以外の使用を禁じたところから》中国の越州窯で、晩唐から五代にかけて作られた良質の青磁。花鳥・竜など、優美な文様を施す。秘色青磁。
秘色色(ひそくいろ)」の略。

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大辞林 第三版の解説

ひしょく【秘色】

ひそく【秘色】

〔中国唐代、天子への供進に限られ庶民の使用が許されなかったための名〕 中国の越州窯で産したという青磁。 「 -の坏つきども/宇津保 藤原君
染め色の名。ごく淡い浅葱あさぎ色。
かさねの色目の名。表は経たて紫、緯よこ香、裏は薄色。二〇~五〇歳の人が四季に用いる。

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世界大百科事典内の秘色の言及

【越州窯】より

…その後,東晋以降は成形・釉調にも弛緩があらわれ,隋・初唐の7世紀にはまったく低迷してしまう。ところが,中唐の8世紀後半以後になって,再び隆盛過程をあゆみはじめ,晩唐から五代(9~10世紀)にかけて〈秘色(ひそく)〉とよばれた絶妙な青磁を完成するのである。北宋11世紀に入ると,しばらくは優位をたもっていたが,11世紀中ごろから台頭してきた浙江省南部の竜泉窯にその主流の座をうばわれ,12世紀以降は一地方窯に堕してしまった。…

※「秘色」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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