竹富島蔵元跡(読み)たけとみじまくらもとあと

日本歴史地名大系 「竹富島蔵元跡」の解説

竹富島蔵元跡
たけとみじまくらもとあと

[現在地名]竹富町竹富

竹富島の南西海岸、コンドイ岬南のカイジ浜沿いにあり、県の史跡に指定されている。東西約二三メートル、南北約二七メートルの方形の屋敷跡で、東辺と南辺に高さ約一・五メートルの野面積みの石垣が残り、敷地内に井戸がある。蔵元は首里王府が久米島・先島などの島嶼部統治のため設置した地方政庁で公蔵こーぐら(公倉)ともいう。八重山では尚真王四八年(一五二四)、竹富大首里大屋子職(頭職)を授けられて八重山の統治を任された西塘にしとーが故郷の竹富島に創設した。しかし島は狭小で人口も少なく交通も不便なため、八重山の行政庁所在地としては適当でないと判断され、石垣島に移されたという(「球陽」「琉球国由来記」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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