石垣島
面積五・四二平方キロの低島で、東西二・七キロ、南北三・四キロの東方にやや張出した楕円形状をなす。最高点は島のほぼ中央にある塔状の高まりで標高三三・一メートル、それ以外は一〇―一五メートルの川もない低平な島。東と西の海岸には規模の小さな砂嘴がある。地質は基盤岩である古第三紀のチャートが中央部に南北方向に細長く分布し、第四紀更新世の琉球石灰岩が島の大部分を占める。東から北・西にかけた海岸沿いには海岸砂丘が一〇〇メートルほどの幅で分布し、島の周囲にはサンゴ礁が発達している。集落は島の中央やや北西寄りにあり、北部を
先島先史時代後期から古琉球の遺跡が一〇ヵ所確認されている。最も古い遺跡は島の西海岸の砂丘上に形成されたカイジ
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
沖縄県八重山列島(やえやまれっとう)の1島、石垣島の南西6.3キロメートルの海上に位置する島。面積5.43平方キロメートルの琉球(りゅうきゅう)石灰岩からなる低島。竹富町に属し、古くは八重山の行政府の蔵元が設置されたこともあり、歴史的な景観・遺跡を多く残す。石垣と赤瓦(あかがわら)屋根の住居が白砂の道で結ばれる独特の古都のたたずまいをみせ、農村集落として国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。星砂(現在はほとんど消失)や民芸品ミンサー織、種子取祭(たなんどぅる)(国指定重要無形民俗文化財)などが有名。西表石垣国立公園(いりおもていしがきこくりつこうえん)に属する。石垣島石垣港から船がある。人口341(2020)。
[目崎茂和]
『大塚勝久著『うつぐみの竹富島――大塚勝久写真集』(2005・琉球新報社)』
沖縄県八重山列島にある小島で,八重山郡竹富町に属する。人口314(2010)。大部分が琉球石灰岩よりなる面積約5km2,最高点標高21mの低平な島で,周囲にはサンゴ礁が発達する。水に恵まれないため,かつては西表(いりおもて)島へ小船による通耕を行っていた。第2次大戦で戦災をうけなかったため,蔵元発祥地,西塘御嶽(にしとうおたき)などの旧跡や,整然と区画された道,石灰岩の屋敷囲いの中の赤瓦の民家などの景観をよく残しており,美しい海とともに八重山の代表的な観光地となっている。約6kmはなれた石垣島から船の便がよい。
執筆者:町田 宗博
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
… 津波は石垣島の東岸と南岸で最も激甚をきわめ,宮良(みやら)台地85.4mの高所にまで達し,島の中央部を東から西に横断して名蔵湾に注いだ。島を囲繞するサンゴ礁は防波堤的役割を果たし,波の進行にさまざまな変化を与えたと考えられ,黒島,新城(あらぐすく)両島の惨状に比し,低平な竹富島(いずれも現,八重山郡竹富町)が人的・物的被害を免れるという奇跡的現象を生んだのは,このためであると推測される。またこの津波は,巨大なサンゴ礁岩やシャコガイをおびただしく島々に運び上げており,今に遺存している。…
※「竹富島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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