笠間郷(読み)かさまごう

日本歴史地名大系 「笠間郷」の解説

笠間郷
かさまごう

和名抄」東急本は「笠門」とし、諸本とも「加佐万」の訓を付す。天平一六年(七四四)一一月九日の優婆塞貢進解(正倉院文書)に「猪名部真人年十七」として「伊勢国員弁郡笠間郷戸主猪名部美久戸口」とみえる。「兵範記」保元二年(一一五七)三月二九日条所引の同二五日の太政官符によれば、散位平正弘領「笠間御厨」が保元の乱後没官され、後院領となっている。


笠間郷
かさまごう

「和名抄」所載の郷。高山寺本に「加左末」、東急本・刊本に「加佐万」と訓ずる。遺称地は現松任まつとう市笠間町で、郷域はその周辺であったと思われるが、手取川河道の変遷により詳細は明らかにできない。推定郷域付近の遺跡として同市法仏ほうぶつ遺跡や北安田北きたやすたきた遺跡がある。これらは奈良・平安時代の遺跡で、二〇〇棟を超える竪穴住居跡と掘立柱建物跡が検出されている。


笠間郷
かさまごう

「和名抄」高山寺本に「加左万」、刊本に「加佐末」と訓ずる。「大和志」は「方廃笠間村存、今属城上郡」として近世は式上郡に属した現宇陀郡榛原はいばら町大字笠間に比定

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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