笹竹の(読み)ササタケノ

デジタル大辞泉 「笹竹の」の意味・読み・例文・類語

ささたけ‐の【×笹竹の】

[枕]
「さすたけの」の音変化か。一説宮中の庭を「竹の園」というところからとも。「大内おほうち」「大宮」などにかかる。
「―大内山は色も変はらじ」〈壬二集
「―大宮人初音はつね待たれて」〈続古今・春上〉
竹のというところから、「世」「夜」などにかかる。
「―わが世のほどの思ひ出に」〈続古今・雑下〉
「―一夜ばかりの契りにも」〈続拾遺・恋三〉

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精選版 日本国語大辞典 「笹竹の」の意味・読み・例文・類語

ささたけ‐の【笹竹の】

  1. 「大宮人」「大内山」にかかる。上代枕詞「さすたけの」が、中世以降変化したものか。→刺竹(さすたけ)の
    1. [初出の実例]「散りもせじ衣にすれるささ竹の大宮人のかざす桜は」(出典:拾遺愚草(1216‐33頃)中)
  2. 竹の節を「よ」ということから、「節(よ)」と同音の「齢(よ)」「代」「夜」にかかる。
    1. [初出の実例]「ささたけの我がよの程の思ひ出にしのばれぬべき一ふしもがな〈後嵯峨院〉」(出典:続古今和歌集(1265)雑下・一七八二)

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