筆紙(読み)ヒッシ

精選版 日本国語大辞典 「筆紙」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐し【筆紙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 筆と紙。筆翰筆札。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「臨時に筆紙を与へ字を書かしめんとする時は」(出典:日本の下層社会(1899)〈横山源之助〉四)
  3. 書き写すこと。文章に書き表わすこと。
    1. [初出の実例]「若紙墨和合生文字、彼処亦有。又須覓筆紙博士辺」(出典性霊集‐一〇(1079)答叡山澄法師求理趣釈経書)
    2. 「以心伝心の所なれば筆紙(ヒッシ)にわたらず」(出典:浮世草子・男色十寸鏡(1687)上)
    3. [その他の文献]〔晉書‐文苑伝・左思〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「筆紙」の読み・字形・画数・意味

【筆紙】ひつし

筆と紙。〔晋書文苑左思伝〕十年、門(垣)溷(こん)(厠(かわや))に皆筆紙をけ、一句を得るにへば、(すなは)ち之れを(しる)す。

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