箱作村(読み)はこつくりむら

日本歴史地名大系 「箱作村」の解説

箱作村
はこつくりむら

[現在地名]阪南町箱作・箱の浦はこのうら

貝掛かいかけ村の西に位置する大村。北は大阪湾に臨む。村の東部を茶屋ちやや川が北西流し、北部を孝子きようし峠越の道が通る。村域の大部分和泉山脈に連なる丘陵山地で北部海岸線に平地部がある。小村として東村・西村・畑村がある。海岸線近くから古墳時代後期と推定される製塩遺跡が発見され、製塩用土器片などが検出されている。「土佐日記」承平五年(九三五)二月一日の記事に

<資料は省略されています>

とある「はこのうら」は当地の海岸部に比定される。なお「能因歌枕」の和泉国に「はこつくり」がある。中世は京都賀茂別雷かもわけいかずち社領箱作庄の地。

慶長一〇年(一六〇五)和泉国絵図に「はこ作村」とみえ高九九八石余。寛永末年頃の状況を記したと推定される和泉国郷村帳では二千一〇五石余となり、以降大幅な変化はない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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