箱根宿(読み)はこねじゆく

日本歴史地名大系 「箱根宿」の解説

箱根宿
はこねじゆく

[現在地名]箱根町箱根

東海道五十三次の宿駅。箱根八里の中間地点、小田原宿より四里八町、三島みしま宿(現静岡県三島市)まで三里二八町。東は畑宿はたじゆく、西は箱根峠国境を経て伊豆国山中やまなか村に接する。

「風土記稿」によれば、幕府小田原宿と三島宿の間に新駅の設置を計画し、当初は元箱根もとばこねの住民の一部を移住させようとしたが、箱根権現の社人であることを理由に応じなかったため、元和四年(一六一八)小田原より五〇戸、三島より五〇戸を移し新駅を設置した。移住者のなかには、旧武田家家臣の本陣平左衛門・同弥五左衛門、脇本陣三郎右衛門、戦国時代に小田原で活躍した町人本陣弥平太などがいた(「宿方本陣由緒書上」東海道箱根宿関所史料集)。新駅は、江戸時代を通じて小田原藩および三島(のちに韮山)代官の二給支配であった。

宿継立人馬は一〇〇人・一〇〇疋、うち定囲五疋・臨時囲一五疋、山上・無高の宿で助郷村もないため、人足は御状箱・御用物を継立するだけで、御朱印・御証文の人足も継立せず、御用物でも一〇〇人以上の継立になれば、一〇〇人までは継立てるがその余は小田原・三島両宿の人足で継通した(東海道宿村大概帳)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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