米比相互防衛条約(読み)べいひそうごぼうえいじょうやく(その他表記)Mutual Defense Treaty between the United States of America and the Republic Philippines

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「米比相互防衛条約」の意味・わかりやすい解説

米比相互防衛条約
べいひそうごぼうえいじょうやく
Mutual Defense Treaty between the United States of America and the Republic Philippines

1951年8月 30日ワシントン D.C.で調印されたアメリカフィリピンとの間の相互防衛条約。正式には「アメリカ合衆国フィリピン共和国との間の相互防衛条約」という。 52年8月 27日発効。条約の趣旨武力攻撃を受けた場合,自国の憲法上の手続に従って共同行動をとること。その適用範囲はフィリピン,アメリカの領土および両国管理下の地域,軍隊船舶航空機で,非常に広い。有効期間は無期限であるが,いずれか一方の他方に対する通告後1年でこの条約を終了させることができる。

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旺文社世界史事典 三訂版 「米比相互防衛条約」の解説

米比相互防衛条約
べいひそうごぼうえいじょうやく

1951年8月に結ばれたアメリカ合衆国とフィリピンとの反共軍事条約
朝鮮戦争の勃発に伴って,共産主義拡大を抑えるためにアメリカがフィリピンと締結日米安全保障条約,太平洋安全保障条約(ANZUS)などとともに,アメリカのアジア・太平洋地域における反共政策の一環となった。

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世界大百科事典(旧版)内の米比相互防衛条約の言及

【ANZUS条約】より

…1国が武力攻撃を受けたときは,自国の憲法上の手続に従って共通の危険に対処することなどを定めている。この条約は,日本とのサンフランシスコ講和条約の締結(1951年9月8日)と対日占領解除に伴い,日本の軍国主義復活からオーストラリア,ニュージーランドを守るというアメリカによる保障の意味を持っていたが,同時に,前後して締結された米比相互防衛条約(1951年8月30日)や日米安全保障条約(1951年9月8日)とともに,アメリカのアジア地域における反共軍事体制の一環としての意味も持っている。さらにオーストラリア,ニュージーランドにとって,イギリスからアメリカへという軍事的パートナーの転換をも意味していた。…

※「米比相互防衛条約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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