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遠心鋳造 えんしんちゅうぞう

大辞林 第三版の解説

えんしんちゅうぞう【遠心鋳造】

回転する鋳型に熔融金属を注入し、遠心力を利用して鋳造する方法。主として円筒状および中空管状の鋳物をつくる。

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百科事典マイペディアの解説

遠心鋳造【えんしんちゅうぞう】

鋳型を高速で回転しながら溶融金属を注入し,遠心力を利用して鋳物をつくる方法。鋳鉄管シリンダーライナーなど円筒状ないしそれに近いものの量産に利用される。遠心力の作用で緻密(ちみつ)な組織の鋳物が得られ,中子(なかご),押湯(おしゆ)などが不要となるのが特徴。

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世界大百科事典 第2版の解説

えんしんちゅうぞう【遠心鋳造 centrifugal casting】

鋳型を水平または垂直の回転軸を中心に高速で回転させ,その中に溶湯(溶融金属)を注入して鋳物を製造する方法。溶湯は,遠心力によって鋳型内壁に押しつけられた状態で凝固するので,円筒形の鋳型を用いれば,中子を用いずに円筒または円環状の製品が鋳造できる。これを〈真の遠心鋳造法〉という。鉄道用車輪などでは,ハブのところを垂直の回転軸,押湯,湯口とし,鋳型を高速で回転させれば,遠心力によって溶湯がスポーク部を通ってリム部を充てんするように入り,車輪が鋳造できる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

遠心鋳造
えんしんちゅうぞう
centrifugal casting

円筒状の鋳型をその中心軸の周りに回転させながら溶融金属を注入し、遠心力によって鋳型壁に溶解金属を押し付けながら金属を管状に凝固させる方法。円筒鋳型の中に管の内面をつくるための鋳型(中子(なかご))を入れておくことなしに中空管状の鋳物をつくることができる。細くて長い管をつくるときは鋳型の回転軸を水平にし(横型)、太くて短い管をつくるときは鋳型の回転軸を垂直にする(縦型)。横型のときは、遠心力が重力よりも大きくなるような回転数にしないと、溶融金属が落下する。また縦型のときは、回転数を大きくしないと、鋳物の上下で肉厚が異なってくる。
 遠心力が重力の40倍から80倍になるような回転数で操業するのが普通である。鋳物の外周部は金属が緻密(ちみつ)となり、軽い滓(かす)などは内周に浮かび出るので、内面を切削加工で仕上げ、製品とする。現在もっとも多くつくられているのは上水道用の鋳鉄管で、鋳鉄製のシリンダーライナーや、鋳鋼管、銅合金の軸受などもつくられている。[井川克也・原善四郎]

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世界大百科事典内の遠心鋳造の言及

【鋳造】より


[鋳造法の種類]
 普通に行われているのは,重力で鋳型内の空洞に溶湯を注ぎ込んで凝固させる〈置き注ぎ法〉であるが,それ以外に,以下のような特殊な鋳造法が目的に応じて採用されている。(1)遠心鋳造 高速で回転する鋳型内に溶湯を流し込んで,遠心力を利用して行う鋳造法。遠心力の作用で緻密な組織の鋳物が得られ,中子や押湯などが不要。…

※「遠心鋳造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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