紀清人(読み)きのきよひと

改訂新版 世界大百科事典 「紀清人」の意味・わかりやすい解説

紀清人 (きのきよひと)
生没年:?-753(天平勝宝5)

奈良時代の官人貴族。浄人とも書く。文章家国益の子。714年(和銅7)詔により三宅藤麻呂とともに《日本書紀》の編纂従事。715年(霊亀1)従五位下。このころ文雅の誉れが高く,学士としてたびたび優賞された。721年(養老5)詔により,山田三(御)方,山上憶良らとともに東宮時代の聖武天皇に侍した。のち文章博士,右京亮,治部大輔,武蔵守等を歴任し,散位従四位下で没した。746年(天平18)正月の大雪の日に,元明上皇の御在所の賜宴に侍して詠んだ和歌1首を《万葉集》に残す。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「紀清人」の解説

紀清人 きの-きよひと

?-753 奈良時代の学者,官吏
紀国益(くにます)の子。和銅7年国史編修に参加。養老5年紀男人(おひと)らとともに首(おびとの)皇子(聖武(しょうむ)天皇)につかえる。治部大輔(じぶのたいふ)兼文章(もんじょう)博士,平城留守司を歴任し,従四位下にすすむ。天平(てんぴょう)16年亡父が訴訟でえた奴婢(ぬひ)を解放した。「万葉集」巻17に短歌1首がある。天平勝宝5年7月11日死去。名は浄人ともかく。
格言など】天(あめ)の下すでに覆(おほ)ひて降る雪の光を見れば貴くもあるか(「万葉集」)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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