消化管内消化(細胞外消化)に対応する現象で、原生動物や下等な後生動物でみられる。根足虫(こんそくちゅう)類や鞭毛虫(べんもうちゅう)類は仮足を出して食物粒子を包み込んで細胞内に取り込む。ゾウリムシなどの繊毛虫類は細胞口から食物粒子を取り込む。どちらの場合も、食物粒子を取り込む際、原形質膜が陥入して粒子を包み込んで胞状となる。これを食胞といい、一時的な細胞内小器官とみなされる。食胞内には消化酵素がないが、食胞は細胞質中のリソゾームと融合して二次リソゾーム(消化胞)を形成する。その結果、食物粒子はリソゾーム中の各種加水分解酵素によって消化分解され、消化産物は細胞質中に出て利用される。不消化物は消化胞中に残るが、ゾウリムシやアメーバなどでは消化胞はやがて原形質膜と融合し、不消化物は細胞外に排出される。食胞現象は、高等動物の白血球が体内に侵入した病原体や異物を取り込んだ際にもみられる。この場合は栄養摂取より個体防衛を目的とするが、消化胞を形成して消化する点では細胞内消化現象である。
[嶋田 拓]
…ついで消化酵素による加水分解が起こる(化学的消化)。この酵素的消化過程が細胞内で行われるのを細胞内消化intracellular digestion,細胞外で行われるのを細胞外消化extracellular digestionという。細胞内消化は明らかに原始的なものであり,動物の進化とともに細胞外消化に移行してきたと考えられる。…
※「細胞内消化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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