化学辞典 第2版 「結晶モノクロメーター」の解説
結晶モノクロメーター
ケッショウモノクロメーター
crystal monochromator
白色X線を単色化するのに用いる結晶.単結晶のX線回折についてはブラッグ条件が成立するので,入射X線と単結晶を固定し,特定の格子面でX線を回折させると,X線フィルターによる単色化によりノイズの少ない単色X線を得ることができる.LiF,水晶,グラファイト,ケイ素などの単結晶が用いられることが多い.難点は得られた単色X線の強度が弱いことと,強度の均一なX線束の十分に広いものが得にくいことである.平板上のもの,湾曲上のものなどが使い分けられる.中性子線用のモノクロメーターも同じ原理による.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報