最新 地学事典 「結晶モノクロメーター」の解説
けっしょうモノクロメーター
結晶モノクロメーター
crystal monochromator
X線管から発生するX線は,いくつかの特性X線と連続X線を含み,回折測定においてバックグラウンドを増し,データの解析に困難を生じる。このため,回折強度の強い単結晶のBragg反射を利用して,特定の波長のX線を取り出す(単色化ともいう)X線分光装置である。しかし,Braggの条件から高次の回折による整数分の1の波長も混在するので,波高分析装置などで高次線を取り除く必要がある。ギニエカメラ法では石英の(102)湾曲結晶が用いられることが多い。粉末回折計や4軸型回折計ではグラファイト(パイロリティックグラファイト)(001)が使われる。X線の入射窓近くに置かれる場合と,X線検出器の前に置かれる場合の2種類がある。蛍光X線分析や波長分散型EPMAにおいても種々の結晶がX線の分光用に用いられている。Bragg面に平行に切り出した対称型と傾いてカットされた非対称型とがある。
執筆者:溝田 忠人
参照項目:非対称反射モノクロメーター
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

