国勢調査や消費者物価指数など、国の基本となる統計の作成などを行う中央統計機関の一つ。英語名称はNational Statistics Centerで、略称NSTAC。総務省所管の独立行政法人で、独立行政法人統計センター法(平成11年法律第219号)により2003年(平成15)4月に設立された。本部所在地は東京都新宿区若松町。
明治維新後の1871年(明治4)、太政官(だじょうかん)所属の大蔵省に統計司が置かれ、政表課、統計院を経て、1885年の内閣制度の発足時に内閣統計局となった。第二次世界大戦後の1949年(昭和24)には総理府が設置され、総理府統計局に製表部が置かれる。1984年、総務庁の設置に伴い総務庁統計局となったが、製表部は統計局から分離して総務庁統計センターとなる。2001年(平成13)1月、中央省庁再編により総務省の所属(総務省統計局)になった。「中央省庁等改革」の一環として、2003年独立行政法人統計センターとして再編成された。この間1920年(大正9)に初めて国勢調査を行い、その後さらに労働・家計・商業・経営など統計調査の対象部門も広がっていった。
統計センターは、各種統計調査の製表と、それに必要な統計技術の研究などを一体的に行うことにより、統計の信頼性を確保することを目的としている。おもな業務は次のとおりである。(1)総務省統計局所管の国勢調査など国の基幹的な統計の作成(製表)を行うほか、各府省や地方公共団体の実施した各種統計の製表業務を行う。(2)公的統計を作成・提供する際の一元的共通システムとして、ITを利用した「政府統計共同利用システム」の運用管理を行う。(3)正確、迅速な統計を提供するための統計作成技術の研究開発を行う。(4)開発途上国に対して、技術協力や現地指導、講師の派遣、研修生の受入れなどの国際協力を行う。(5)総務省所管の統計調査の結果報告書の刊行を行う。2012年3月時点で職員数は815人。
[編集部]
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