(読み)カン

デジタル大辞泉 「緘」の意味・読み・例文・類語

かん【緘】[漢字項目]

[音]カン(呉)(漢) [訓]とじる
封をする。封じ目。「封緘
口を閉じる。「緘黙

かん【×緘】

とじること。特に、手紙・書類などの封じ目。また、そこに書く文字

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精選版 日本国語大辞典 「緘」の意味・読み・例文・類語

かん【緘】

  1. 〘 名詞 〙 手紙の封じめ。閉じめ。また、手紙の封じめに書きつける文字。転じて、封筒封書。また、封書を数える単位
    1. [初出の実例]「二条殿使菅秀長送一緘来」(出典空華日用工夫略集‐康暦二年(1380)八月一四日)
    2. [その他の文献]〔李白‐久別離詩〕

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普及版 字通 「緘」の読み・字形・画数・意味


15画

[字音] カン
[字訓] とじる・ふばこ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は咸(かん)。咸は、祝を収めた器である口((さい))の上に聖器としての戉(鉞(まさかり))を置き、これを封緘してその呪能を守る意。〔説文〕十三上に「篋(はこ)を束ぬるなり」とあり、紐で篋などを巻き束ねることをいう。次条に「(とう)は緘なり」とあり、つづらの紐。手紙などにも封を施すので、封緘・緘書という。

[訓義]
1. とじる、とじるなわ。
2. ふばこ、ふばこにいれる、てがみ。
3. 棺を束ねる、ひつぎのとじなわ。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕緘 ツツム・トヅ・モトム・ユフ・ツクフ・ヲサム・ツカヌ 〔字鏡集〕緘 ツグム・ユフ・トヅ・フサグ・ツツム・ツカヌ・オサム・ツタフ・モトム・ヲコタル・ツカフ

[語系]
咸heam、緘keamはもと同語、また函ham、匣heap、篋khyapは声義近く、咸・緘は動詞、函・匣・篋はその器をいう。

[熟語]
緘怨・緘音・緘・緘口緘恨緘鎖緘札緘愁・緘書・緘情緘縄緘脣・緘制・緘素・緘蔵緘束緘題・緘・緘秘緘封緘閉・緘保緘包緘密・緘黙
[下接語]
開緘・啓緘・愁緘・蔵緘・題緘緘・発緘・披緘・表緘・封緘・捧緘・幽緘・瑶緘

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