最新 地学事典 の解説
みのたいたいせきがんコンプレックス
美濃帯堆積岩コンプレックス
Mino sedimentary complex
濃飛流紋岩が形成される以前の時代の美濃帯を構成する地層の総称。岐阜県から長野県にかけて分布。美濃帯の地層群ないし美濃帯の中・古生層と同義。玄武岩・石灰岩・チャート・珪質泥岩・砂岩および泥岩からなる。石灰岩から古生代後期のフズリナ,チャートからペルム紀中期~ジュラ紀前期の放散虫やペルム~三畳紀のコノドント,泥質岩からジュラ紀前期~白亜紀初期の放散虫,砂質岩からジュラ紀のアンモナイトなどの化石が産出。これらの地層・岩体は,海洋プレートの沈込みに伴って構造的に破断混合し,メランジュやチャート-砕屑岩シーケンスの構造的な繰返しなど複雑な構造をもった地質体となった。したがって,美濃帯の構成要素を地層や地層群といった概念で説明・記述することは適当ではなく,堆積岩を主としたコンプレックス(複合岩体)と記述することが一般的になった。美濃帯東部においてT.Otsuka(1988)が平湯・湯川・白骨・沢渡・島々・味噌川・経ヶ岳の七つのコンプレックスに区分し,美濃帯西部においてはK.Wakita(1988)が坂本峠・左門岳・舟伏山・那比・金山・上麻生の六つのユニットに区分。
執筆者:脇田 浩二
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

