羽豆岬(読み)はずみさき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「羽豆岬」の意味・わかりやすい解説

羽豆岬
はずみさき

愛知県知多半島(ちたはんとう)南端にある岬。師崎(もろざき)から南500メートルに位置する。式内社羽豆神社の社叢(しゃそう)は暖地性植物の自生地で国の天然記念物に指定されている。後方には熱田(あつた)大宮司千秋昌能(せんしゅうまさよし)の築城になる羽豆城跡がある。昌能は南朝方で、伊勢(いせ)を通じて吉野への物資を補給した。師崎港尾張(おわり)藩船奉行(ぶぎょう)千賀(せんが)氏の根拠地で海上交通の要地。現在も三河湾国定公園の観光拠点である。

[伊藤郷平]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「羽豆岬」の意味・わかりやすい解説

羽豆岬
はずみさき

愛知県知多半島南端の岬。南知多町に属し,三河湾国定公園の中にあって,篠島,日間賀島,渥美半島伊良湖岬神島答志島志摩半島をのぞむことができる景勝の地。岬は海崖をなし,ウバメガシ,ビャクシン,トベラなどの常緑広葉樹境内をおおう羽豆神社の社叢は 1934年に天然記念物に指定された。特にウバメガシの風衝樹形がつくるトンネルは有名。岬の東部は埋立てられて伊良湖岬へのフェリーの発着地となり,観光センターがある。

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