田村泰次郎(たいじろう)の中編小説。1947年(昭和22)3月号の『群像』に発表。敗戦後の廃墟(はいきょ)と化した東京の、盛り場に近い河岸の焼けビルに、パンパンとよばれる娼婦(しょうふ)たちが共同生活をしている。彼女たちには、肉体は売っても男に情をもってはならぬという厳しい掟(おきて)がある。だが、ボルネオ・マヤとよばれる女は、紛れ込んできた復員者の伊吹という男によって肉体の喜びを知らされる。それが発覚し、マヤは仲間からリンチを受けるのだが、宙吊(づ)りにされたまま、殉教者のごとく肉体の歓喜も知らぬ仲間たちを意識の底で嘲笑(ちょうしょう)している。戦後の混乱期に肉体文学として爆発的人気をよんだ作品。
[中石 孝]
『『筑摩現代文学大系62』(1978・筑摩書房)』
血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...
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