肥前半島(読み)ひぜんはんとう

改訂新版 世界大百科事典 「肥前半島」の意味・わかりやすい解説

肥前半島 (ひぜんはんとう)

九州の北西部,北の玄界灘,南の有明海によって狭められたところから西方に突出した半島。佐賀県西部と長崎県本土部を含めた地域で,旧肥前国の大部分にあたる。支脈の半島が枝のように伸び,全体として卍形をなす。北部は玄武岩台地の広がる東松浦半島北松浦半島が張り出し,両半島を隔てる伊万里湾の湾入が南に伸びて,有田川沿いの断層谷へつづく。東部には有明海にのぞんで多良岳火山と,雲仙岳の火山群を主体とした島原半島がある。西部には西彼杵(にしそのぎ)半島長崎半島があり,ともに結晶片岩を主体とした地質からなる。火山の山麓部を除き,海岸線は屈曲に富んだ入江の多い沈降性の海岸である。史跡や景勝地が多く,玄海国定公園,西海国立公園,雲仙天草国立公園の一画をなす。なお,多良岳火山地域から肥前山地一帯,すなわち佐賀・長崎両県界を挟む地域だけを肥前半島という場合もある。
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