腕を引く(読み)ウデヲヒク

デジタル大辞泉 「腕を引く」の意味・読み・例文・類語

うで・く

侠客きょうかくなどが、誓いのしるしに腕を刃物で切って血を出す。
お坊吉三お嬢吉三と顔見合はせ…二人とも我が―・く」〈伎・三人吉三

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精選版 日本国語大辞典 「腕を引く」の意味・読み・例文・類語

かいな【腕】 を 引(ひ)

  1. 腕を刀で切って傷をつける。近世衆道(しゅどう)男女の間で、その愛情の深さや誓いの固いことを示す方法とした。股(もも)突く。
    1. [初出の実例]「若衆にかいなをひくもあづさ弓はづちかへしのやくそくのため」(出典:狂歌・吾吟我集(1649)六)

うで【腕】 を 引(ひ)

  1. 誓約のために腕を刀で傷つけ血を出す。町人博徒などが、誓いをたてる時、腕を傷つけ、また、酒に血をたらして飲み合ったりした。
    1. [初出の実例]「脇指ぬきもあへず腕二つ三つ引捨(ひきすて)時ならぬもみぢを見せて立帰りける」(出典浮世草子男色大鑑(1687)六)

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