腹毛類(読み)フクモウルイ

デジタル大辞泉 「腹毛類」の意味・読み・例文・類語

ふくもう‐るい【腹毛類】

腹毛綱袋形動物総称。円筒状で体表にとげや刺毛を、腹面繊毛をもつ。イタチムシなど。

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精選版 日本国語大辞典 「腹毛類」の意味・読み・例文・類語

ふくもう‐るい【腹毛類】

  1. 〘 名詞 〙 腹毛動物門を構成するオビムシ目とイタチムシ目の二目からなる顕微鏡的小動物。ほとんどが淡水産で、海産は少ない。からだは左右相称、円筒状で、体表は各種固有な剛毛鱗片が突出するクチクラで覆われるので、体の背面全体に棘(とげ)がはえているようにみえる。オビムシ目は雌雄同体、イタチムシ目は単為生殖で雌虫のみ生じ、血管系はない。世界で約三五〇種が知られている。腹面に全長にわたって繊毛がはえているところからの称。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「腹毛類」の意味・わかりやすい解説

腹毛類
ふくもうるい
Gastrotricha

袋形動物門腹毛綱に属する動物の総称。後生動物中最も小さく,体長 0.1~0.5mm内外。体は左右相称で,紡錘形または徳利形。体表はクチクラでおおわれ,棘毛,繊毛をもつものもある。消化管は直走し,口は前端に,肛門は後端に開く。卵割は螺旋型に近く,変態をしない。イタチムシ類とオビムシ類に大別され,前者頸部が細く,胴部が太くなり,体後端が尾状に二叉するが,後者は体全体が帯状で頸部のくびれがない。ともに淡水,海水中にみられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「腹毛類」の意味・わかりやすい解説

腹毛類
ふくもうるい

腹毛虫類

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世界大百科事典(旧版)内の腹毛類の言及

【イタチムシ(鼬虫)】より

…腹面には縦に繊毛帯があって,これで移動する。腹毛類は海岸の砂泥中や池沼にすむ微小な虫で,大きなものでも体長は1.5mmくらいである。世界に約350種知られている。…

※「腹毛類」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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