(読み)ヨホロ

デジタル大辞泉 「膕」の意味・読み・例文・類語

よほろ【×膕】

《「よぼろ」とも》ひざの裏側のくぼんだ部分ひかがみ。
「八つ九つばかりなるをのこ子髪も―ばかりにて」〈宇津保・楼上上〉

ひ‐かがみ【×膕】

《「ひきかがみ」の音変化》ひざの後ろのくぼんでいる所。膝窩しっか。よぼろ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「膕」の意味・読み・例文・類語

よほろ【膕・丁】

  1. 〘 名詞 〙 ( 後世「よぼろ」「よおろ」とも )
  2. ( 膕 ) 膝のうしろのくぼんでいる部分。ひかがみ。うつあし。よほろくぼ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「御髪(ぐし)などいとをかしげにて、よをろばかりにおはします」(出典栄花物語(1028‐92頃)月の宴)
  3. ( 丁 ) 古代国家のために徴発されて使役された人民律令制では正丁がこれにあてられる。男丁。夫(ぶ)
    1. [初出の実例]「戸に三つの丁(ヨホロ)有り、一の丁(ヨホロ)を抽づ」(出典:白氏文集天永四年点(1113)三)

ひ‐かがみ【膕】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ひきかがみ(隠曲)」の変化した語 ) ひざの後ろのくぼんでいる所で、すわる時にひっこむ部分。よぼろ。うつあし。ひっかがみ。〔多識編(1631)〕

ひっ‐かがみ【膕】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ひきかがみ(隠屈)」の変化した語 ) =ひかがみ(膕)日葡辞書(1603‐04)〕

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