舒巻(読み)じょけん

精選版 日本国語大辞典 「舒巻」の意味・読み・例文・類語

じょ‐けん【舒巻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「けん」は「巻」の漢音 )
  2. のばしひろげること。思いのままにとりしきること。じょかん
    1. [初出の実例]「了然一句脱情塵、舒巻縦横体自真」(出典:岷峨集(1313‐28頃)上・和了然寿日作頌以寄)
    2. 「秀吉天下を舒巻せん事掌握に覚るなり」(出典:太閤記(1625)五)
  3. 転じて、時にしたがって身を処すること。進退
    1. [初出の実例]「無心舒巻猶如此、休人間不平」(出典:活所遺稿(1666)中秋無月)
    2. [その他の文献]〔潘岳‐西征賦〕

じょ‐かん‥クヮン【舒巻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かん」は「巻」の呉音 )
  2. のばしひろげることと巻きしまうこと。思いのままにすること。自由自在であること。じょけん。〔広益熟字典(1874)〕
  3. 書物を開くこと。書物を読むこと。じょけん。開巻
    1. [初出の実例]「窓中堆詩書、舒巻罷而塵空積」(出典:本朝文粋(1060頃)一四・為右近中将源宣方四十九日願文〈大江匡衡〉)
    2. [その他の文献]〔元稹‐春晩寄楊十二兼呈趙八詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「舒巻」の読み・字形・画数・意味

【舒巻】じよかん(くわん)・じよけん

時に従って進退する。出処。晋・潘岳西征の賦〕孔(孔子)は時に隨つて以て行(かうざう)し、(伯玉(きよくぎよく))は國と與(とも)に舒卷す。

字通「舒」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android