開巻(読み)かいかん

精選版 日本国語大辞典 「開巻」の意味・読み・例文・類語

かい‐かん ‥クヮン【開巻】

〘名〙
① (「巻」は巻物の意から転じて書物の意) 書物を開くこと。また、書物を開いたはじめ。かきだし。巻頭
童子問(1707)中「而仁義二字、是開巻第一義、七篇之書、言言句句、莫仁義之功也」 〔杜甫‐送高司直尋封閬州詩〕
② 点者(てんじゃ)のつけた批点の数を競う遊戯的な点取俳諧(てんとりはいかい)で、その作品を一座の前で公開すること。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)初「応柳庵と源氏庵の評の年籠りを開巻するから」

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デジタル大辞泉 「開巻」の意味・読み・例文・類語

かい‐かん〔‐クワン〕【開巻】

書物を開くこと。また、書物の初め部分。書きだし。「開巻第一ページの句」
遊戯的な俳諧で、作句を一座の前で公開すること。
「応柳庵と源氏庵の評の年籠りを―するから」〈滑・七偏人・初〉

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普及版 字通 「開巻」の読み・字形・画数・意味

【開巻】かいかん(くわん)

書を開いて読む。唐・韓出門〕詩 古人已に死すと雖も 書上に其の辭り 卷を開いて讀み且つ想ふ 千載相ひするが(ごと)し

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