船越水道
ふなこしすいどう
八郎潟の南西、男鹿半島の南頸部に位置し、八郎潟が日本海に通ずる唯一の水路。幅約七〇〇メートル、延長約三・五キロ。北岸に船越(現男鹿市)、南岸に天王の集落があり、八竜橋などで結ばれている。八郎潟干拓工事以前の旧河道は八竜橋西側すなわち下流域で南に水路を変えて江川西岸を通り、さらに蛇行して西流し、銚子口に至り、日本海に注いでいた。
「梅津政景日記」元和五年(一六一九)一月一三日条に「舟越ちうし口ニ橋かけ申度由、川佐大夫取次ニ而、本願常楽院・玉泉院申ニ付、半右衛門ニ申渡、材木切手小鹿中ニ而取候ヘと有」とあるが、計画は成就せず(六郡郡邑記)、船越と天王は渡しによって往来していた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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