朝日日本歴史人物事典 「芥隠」の解説
芥隠
生年:生年不詳
中世琉球で活躍した臨済宗の僧侶。諱は承琥,芥隠は字。京都の生まれで南禅寺で修行したのち,薩摩(鹿児島県)を経て琉球に渡った。尚泰久王に重用され,多くの寺院を開くなど仏教の振興に尽力した。尚真18(1494)年には首里城に隣接して円覚寺(王家の菩提寺)が創建されたが,芥隠みずから開山となった。歴代の王に仕えて仏教の隆盛に努めたほか,琉球の対日本外交の面でも重要な存在であった。
(高良倉吉)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報