落句（読み）ラック

デジタル大辞泉

らっ‐く〔ラク‐〕【落句】

１ 漢詩の結びの句。絶句では結句、律詩では第7・第8の最後の2句。
２ 和歌の最後の句。
３ 終わりの文句。おち。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

らっ‐くラク‥【落句】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 漢詩で、結びの句。絶句では結句、律詩では最後の二句をいう。
   1. [初出の実例]「第四句名。凡句者不_レ論_二五言七言_一、〈略〉其尾一韻謂_二之落句_一」(出典：作文大体（1108頃か）)
   2. [その他の文献]〔滄浪詩話‐詩体〕
3. ② 転じて、和歌の最後の句。短歌の五句目。
   1. [初出の実例]「又見_二柿本朝臣人麻呂歌集_一、然落句小異耳」(出典：万葉集（８Ｃ後）一二・三〇六三・左注)
4. ③ 連歌で、句題の中心となる景物を詠まないで、それ以外の二次的な景物を主として詠んだ句。「落句の病」として避けるべきものとされる。
   1. [初出の実例]「哥には是を落題と云也。落句と連哥には是を云也」(出典：平松家本知連抄（1374頃）下)
5. ④ 最後の文句。おち。
   1. [初出の実例]「或は落句(ラック)におかしみを取るゆゑ、落話家とでもいへばよいに」(出典：滑稽本・浮世床（1813‐23）初)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【落句】らくく

結句。

字通「落」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」