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律詩 りっしlüshi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

律詩
りっし
lüshi

中国,古典詩の詩体の一つ。絶句とともに,沈佺期宋之問らによってその韻律などの規則がほぼ確立された近体詩の一つで,1が 8句からなるもの。1句が 5字からなるものを五言律詩,7字からなるものを七言律詩といい,それぞれ五律七律と略称する。初めから 2句ずつをまとめ,首聯,頷聯頸聯尾聯と呼び,頷聯,頸聯は必ず対句で構成する。各句の 2字目と,4字目は異なり(二四不同),七言の場合,6字目は 2字目と同じになる(二六対)。そのほか,不三平,孤平,すべて近体詩の規則と同じである。なお 10句以上に上るものは排律と呼ばれる。

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デジタル大辞泉の解説

りっ‐し【律詩】

漢詩の一体。一定の韻律に従う8句からなる。第1・2句を起聯(きれん)(首聯)、第3・4句を頷聯(がんれん)(前聯)、第5・6句を頸聯(けいれん)(後聯)、第7・8句を尾聯(落句)といい、頷聯と頸聯とは対句法で構成される。偶数句に脚韻を踏む五言律と、第1句および偶数句に脚韻を踏む七言律とがある。律。

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百科事典マイペディアの解説

律詩【りっし】

中国の詩形の一種。8句からなり,おもに1句が五言で偶数句に脚韻する五言律詩と,七言で第1句と偶数句に脚韻する七言律詩があるが,両者とも3句と4句,5句と6句とが対句を形成する。
→関連項目起承転結古詩沈【せん】期

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世界大百科事典 第2版の解説

りっし【律詩 lǜ shī】

絶句とならぶ中国の今(近)体詩の一分野。略して律とのみいうこともある。第1聯と最終聯とをのぞいて,各聯がすべて対句で,4聯・8句以上から構成される。五言,七言,まれに六言がある。平仄(ひようそく)の配列,押韻は原則として平韻で換韻しないことなどは今体詩の規則どおりで,五言ではふつう首句に押韻せず,七言では押韻することも五七言詩の通例にしたがう。第1聯と最終聯とは,対句である必要はないが,両方,あるいはどちらか一方を対句にすることは,さしつかえない。

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大辞林 第三版の解説

りっし【律詩】

中国の唐代に完成した近体詩の一種で、一首が八句から成る定型詩。一句が五字の五言律詩と七字の七言律詩とがある。二句ひと組を「聯れん」と呼び、第一・二句を首聯(起聯)、第三・四句を頷がん聯(前聯)、第五・六句を頸けい聯(後聯)、第七・八句を尾聯(結聯)という。頷聯と頸聯はそれぞれの二句が対句になっていなければならない。律。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

律詩
りっし

中国古典詩の詩体の一つ。唐代に定まったもので、近体詩に属する。8句からなり、1句が5字の「五言(ごごん)律詩」、7字の「七言(しちごん)律詩」の2種がある。律詩の起源は、六朝(りくちょう)の斉(せい)・梁(りょう)のころ、沈約(しんやく)らの「四声八病説(しせいはちびょうせつ)」を代表とする、詩の音声美への自覚の動きからおこった。句中の声調の均斉美とともに、形のうえでも、従来の20句から12句の中編の形式が、しだいに10句から8句と短くなって固定し、中間の4句に対句を用いる規則も定まった。だいたい初唐の四傑(王勃(おうぼつ)、楊(ようけい)、盧照鄰(ろしょうりん)、駱賓王(らくひんのう))の時代、7世紀後半に五言律詩がまず成立し、これにすこし遅れて、沈(しんせんき)、宋之問(そうしもん)の時代、8世紀初頭に七言律詩が成立した。当初は、修辞性に重きが置かれ、応酬や題詠などにおもに用いられたが、真に芸術的に高度の内容をもつようになったのは杜甫(とほ)の出現による。その形式は次のようである。

 二句一聯で四聯からなり、中間の二聯はかならず対句を用いるのが特色である(他の二聯にも対句を用いてよい。四聯とも対句の構成をとるものを全対格という)。絶句の場合のひらめきや機知に対し、律詩の場合には、対句を中心とする均斉美や修辞の洗練さが見どころになる。律詩の変形として、中間の対句の部分が三聯、四聯と長くなったものを「排律」または「長律」とよぶ。長いものは100句以上にも及ぶが、これも杜甫が完成者である。その醸し出す重厚みは、公式の場の応酬などに適し、科挙の詩の科目には、12句の排律が用いられるのが習わしであった。なお、排律は五言が主で、七言のものは少ない。[石川忠久]
『高木正一著『近体詩』(『中国文化叢書4 文学概論』所収・1967・大修館書店)』

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