葉柄の基部や各小葉の基部にある膨らみをいう。オジギソウ、ネムノキ、カタバミなど、昼夜の日周期や接触などの刺激によって、複葉の各小葉が接近したり離れたり、葉の全体が垂れたり立ったりする植物で顕著にみられる。とくに小葉基部のものを小葉枕とよび、全体の基部にある葉枕と区別することもある。これらの部分では、維管束は中央に寄り集まって器官が屈曲しやすくなっており、大部分の体積は細胞間隙(かんげき)に富む柔組織で占められている。向軸側と背軸側とで柔組織の膨圧が変わり、一方では増加し他方では減少することによって、葉の姿勢が変化する。膨圧変化の原因として、カリウムの移動が重要であることなどがわかっている。
[福田泰二]
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