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柔組織 じゅうそしきparenchyma

翻訳|parenchyma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

柔組織
じゅうそしき
parenchyma

植物体中,柔細胞からできている組織をいう。皮層葉肉果肉などに最も広くみられる。また動物体では肝臓など中実の器官にみられる。

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デジタル大辞泉の解説

じゅう‐そしき〔ジウ‐〕【柔組織】

植物体で、柔細胞からなる組織。茎や根の皮層や髄、葉肉や果肉、地下茎の貯蔵組織など、植物体の最も多くの部分を占める。
動物の肝臓・腎臓などの器官の内部を占める多液質の組織。実質組織。

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世界大百科事典 第2版の解説

じゅうそしき【柔組織 parenchyma】

柔細胞parenchymatous cellからなる植物の組織をいう。茎・根の皮層・髄,葉の柵状組織・海綿状組織,維管束木部柔組織・師部柔組織,果実の果肉,塊茎・塊根その他の貯蔵組織などはすべて柔組織である。柔細胞にはさまざまな形のものがあるが,一般的には球形に近いものが多く,平均14面をもつといわれる。柔細胞はタンパク質など内容が多く,細胞壁はふつう一次壁だけでうすく,生理的な活動を活発に行う。

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大辞林 第三版の解説

じゅうそしき【柔組織】

柔細胞から成る植物組織の総称。植物体を構成する細胞群の一つで、同化・貯蔵など重要な生理作用を行う。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

柔組織
じゅうそしき

柔細胞からなる植物組織のことで、高等植物の基本組織の大部分を占め、茎や根の皮層や髄、葉の葉肉、果実の果肉といったあらゆる器官にみられる。また、柔組織は維管束の木部や篩部(しぶ)にも構成要素として存在する。コケ植物その他の下等植物の体はすべて柔組織からなっている。柔組織には多少とも細胞間隙(かんげき)が存在し、柔組織の構成要素である柔細胞の形はさまざまであるが、一般に細胞壁が薄く、原形質および発達した液胞をもつ生きた細胞である。柔組織は植物体内で占める位置によってその起源は異なり、それぞれ茎頂や根端などの頂端分裂組織、前形成層、形成層、葉縁分裂組織といった分裂組織に由来するが、やがて分化成熟し、永久組織となって各種の重要な生理作用を営むこととなる。そのおもなものは、光合成に関与する同化組織、多肉植物に特徴的な貯水組織、塊茎・塊根・果肉・胚乳(はいにゅう)などのように栄養分を蓄える貯蔵組織などである。また、タンニン、樹脂、精油、ゴム質、乳液、粘液などを分泌する分泌組織または分泌細胞も含まれる。柔細胞は分化成熟後も、なお細胞分裂の能力を潜在的に保持しているが、分裂後、柔細胞としての性質を失って他の組織に再分化することがある。たとえばコルク形成層、離層、側根などといった他の組織への分化は、植物体の通常の成長過程における柔組織内で認められるものである。植物体が傷を受けるとその傷はふさがるが、これは柔組織内に癒傷組織が形成されるためである。また髄などの柔組織を切り取って培養すると、活発な細胞分裂の結果、根や茎などの器官が分化することも知られている。[相馬研吾]

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