蓄銭叙位令(読み)チクセンジョイレイ

デジタル大辞泉 「蓄銭叙位令」の意味・読み・例文・類語

ちくせんじょい‐れい〔チクセンジヨヰ‐〕【蓄銭叙位令】

和銅4年(711)銭貨流通を図るために出された法令一定の額を蓄えて政府に納めた者には位を与えるとしたが、銭貨の死蔵を招き、延暦19年(800)廃止

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蓄銭叙位令」の意味・わかりやすい解説

蓄銭叙位令
ちくせんじょいれい

和銅4 (711) 年 10月,詔により施行された貨幣流通促進の策。同1年鋳造の和同開珎 (かいちん) が,当時の米,布などの物品経済に容易に浸透しなかったため,蓄銭の額により位階を昇叙し,貨幣の流通をはかろうとした。しかし法令ができたことによって,かえって地方有力者に銭貨が死蔵される結果となり,延暦 19 (800) 年に廃止された。

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旺文社日本史事典 三訂版 「蓄銭叙位令」の解説

蓄銭叙位令
ちくせんじょいれい

711年,銭貨の流通をはかるために出された法令
708年和同開珎が鋳造されたが,当時の物々交換の経済では流通が思わしくなかったため,銭貨を蓄えた者は,その額によって位を昇進させることとした。しかし,かえって銭貨の死蔵をまねき,800年に廃止された。

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