蓮の糸(読み)ハスノイト

デジタル大辞泉 「蓮の糸」の意味・読み・例文・類語

はす‐の‐いと【×蓮の糸】

はすいと」に同じ。
「―にて織れる袈裟けさなり」〈発心集

はちす‐の‐いと【×蓮の糸】

ハスの茎や葉からとれるという糸。極楽往生の縁を結ぶとされる。
「この世より―に結ぼほれ西に心のひく我が身かな」〈新続古今・八〉

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精選版 日本国語大辞典 「蓮の糸」の意味・読み・例文・類語

はす【蓮】 の 糸(いと)

① 蓮の葉や茎からとったという繊維。極楽往生の縁を結ぶという。はすいと。藕糸(ぐうし)
※発心集(1216頃か)二「蓮(ハス)の糸(イト)にておれるけさなり」
連歌俳諧付合(つけあい)で、二句間が表面は切れて内側では続くという理想的な関係を、蓮の茎を折っても内側には繊維が細々とつながっているのにたとえたもの。
※俳諧・新身(1705)「折蓮の糸を一句の付ごころ」

はちす【蓮】 の 糸(いと)

(はす)の根の中にある糸。極楽往生の縁を結ぶという。
※源賢集(1020頃)「むすぼほる蓮の糸をとかれずは葉末いかで乱れざらまし」

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「蓮の糸」の解説

蓮の糸
(通称)
はちすのいと

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
けいせい蓮の糸
初演
宝永2.1(京・亀屋座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報