蓮華温泉(読み)れんげおんせん

日本歴史地名大系 「蓮華温泉」の解説

蓮華温泉
れんげおんせん

[現在地名]糸魚川市大所

糸魚川市最南端の大所おおところ川最上流、大蓮華山(白馬岳)の北面登山道中腹、乗鞍のりくら岳の北斜面にある。上杉謙信蓮華鉱山を開いた頃に発見されたと伝える。疲労回復・金瘡に効ありといわれ、上杉氏の武士黄金こがね湯、三国一さんごくいち湯として用いられたが、上杉景勝の会津移封に際し、湯口を隠したと伝える。文政年間(一八一八―三〇)の蓮華鉱山試掘に伴い再開されたと思われ、「相応に湯治人もござ候ところ、小屋等焼失」したとある(糸魚川市史)。弘化三年(一八四六)高橋孫八が年間米一斗を大所村へ納めて請負い、銀山稼人・大所村民は無料、他は湯銭一日一人につき三分を取ることとした。昭和二年(一九二七)糸魚川の雑貨商田原幸治郎が買受け、営業を始め、同八年気象を知るため、長男善治と越冬実験を行った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「蓮華温泉」の意味・わかりやすい解説

蓮華温泉
れんげおんせん

新潟県糸魚川市(いといがわし)にある温泉。白馬(しろうま)岳中腹、標高1475メートルの高所にある山の湯。登山基地、夏の避暑湯治場に利用されている。蓮華七湯とよばれる泉質の異なる七つの露天風呂(ぶろ)が名物で、泉質はアルカリ性単純温泉硫黄(いおう)泉。JR大糸(おおいと)線平岩駅よりバスで1時間50分。

[山崎久雄]

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