朝日日本歴史人物事典 「藤原経任」の解説
藤原経任
生年:長保2(1000)
平安中期の公卿。正二位。白髪大納言と称される。中納言懐平の子でのちに大納言藤原斉信の養子。母は能書の藤原佐理の娘。長元3(1030)年,後一条天皇の蔵人頭となり実務官僚として活躍した。特に叔父の右大臣藤原実資のために献身的な働きをし,内裏と実資との間をひんぱんに往来し,巷説なども実資の耳に入れたりした。実資も経任を寵愛し,牛を与えたり,経任が病んだときなど見舞いの使者を立て調伏の鬼気祭りをさせたりした。治暦1(1065)年権大納言。
(朧谷寿)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報