藤田喬平(読み)ふじたきょうへい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藤田喬平」の意味・わかりやすい解説

藤田喬平
ふじたきょうへい

[生]1921.4.28. 東京,東京
[没]2004.9.18. 千葉
ガラス工芸家。日本のガラス工芸第一人者。1944年東京美術学校工芸科彫金部を卒業。1946年日展で鉄のオブジェ『波』が初入選。ガラス工芸に魅了され 1947年に岩田工芸硝子に入社したが 1年半で退社し,独立。1977年にイタリアベネチアを訪れたのを機に,色ガラス技法を学ぶ(→ベネチア・ガラス)。色ガラスに金箔やプラチナ箔を混ぜた飾筥(かざりばこ)で注目を集め,「現代の琳派」といわれた。独自のガラス工芸の分野を確立し,日本の装飾的な伝統美を現代的に表現した作品は国際的にも高く評価され,2001年コペンハーゲン装飾美術館で個展が開催された。オブジェ作品も数多く手がけた。1976~2003年日本ガラス工芸協会会長。1989年日本芸術院賞恩賜賞を受賞,同年日本芸術院会員,1997年文化功労者に選ばれ,2002年文化勲章を受章。1996年宮城県松島町に藤田喬平ガラス美術館が開館した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「藤田喬平」の解説

藤田喬平 ふじた-きょうへい

1921-2004 昭和-平成時代のガラス工芸家。
大正10年4月28日生まれ。岩田藤七にまなび,昭和24年独立。色ガラスに金ぱくを混ぜた飾筥(かざりばこ)で独自のガラス工芸分野を確立。50年のデンマークでの「全世界からのガラス展」をはじめ,国内外で活躍した。平成元年飾筥「春に舞う」で芸術院恩賜賞。芸術院会員。9年文化功労者。14年文化勲章。平成16年9月18日死去。83歳。東京出身。東京美術学校(現東京芸大)卒。

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