藪神(読み)やぶがみ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

雑神(ざっしん)ともいわれ、整った社殿をもたない神。一般にちゃんとした祭りをする高神(たかがみ)に対して、下位の神を藪神ということが多い。近畿、中国、四国地方では、樹叢(じゅそう)の中に瓦(かわら)などの小祠(し)に祀(まつ)られている。藪神は祟(たた)りやすい神といわれ、これに祟られると身体がかゆくなるという。岡山県浅口市鴨方(かもがた)町などには、神が屋敷の北東隅に祀られている。奈良県南部では、藪から出て子供を驚かす魔物のようにいわれている。愛媛県今治(いまばり)市大三島(おおみしま)では、11月15日に吹く風を「藪神の荒れ」といい、山の神祭のとき、藪神にも甘酒を供えるという。

[大藤時彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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