藪野村(読み)うどのむら

日本歴史地名大系 「藪野村」の解説

藪野村
うどのむら

[現在地名]羽咋市宇土野町うどのまち

飯山いのやま村の南西碁石ごいしヶ峰西麓端に立地。東縁を飯山川が北流。同川が平地に出る出口で、以西に扇状地平野を形成する。中世にはおとの・尾殿とも書いた。大永六年(一五二六)一〇月写の気多社年貢米銭納帳(気多神社文書)に「おとの定金兵衛」とみえる。享禄四年(一五三一)七月の一宮惣分目帳案(気多大宮司家文書)には定金兵衛(定金)のほか尾殿才連・尾殿与次郎らの気多社免田の作人がみえる。天正一一年(一五八三)閏正月二九日の前田利家黒印状(気多神社文書)によれば、おとの村百姓中が気多社神幸駕輿丁を命じられており,気多社との結び付きが強かった。もと飯山村の枝村(「公務当用記」加藤文書)


藪野村
やぶのむら

[現在地名]上越市藪野

本長者原もとちようじやはら村の南東櫛池くしいけ川左岸に位置し、対岸上富川かみとみがわ村の枝郷(元禄郷帳)。高田築城の際、現東城ひがししろ町一丁目の地から現在地に移されたと伝えるが、慶長一九年(一六一四)の高田築城の時か松平光長時代の侍町拡張工事の時かは明らかでない。正保国絵図に藪野新田とみえ高一二三石余。天和三年郷帳では藪野村、高七四石四斗余。同年の検地帳(「三郷村誌」所引)に記載されている川ばた・芝原・がけばたなどは川の氾濫原を意味し、上割・北わりなどは割地制度の名残であり、ふへふき(笛吹)笛吹観音を祀った境内である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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