藺相如(読み)リンショウジョ

デジタル大辞泉 「藺相如」の意味・読み・例文・類語

りん‐しょうじょ〔‐シヤウジヨ〕【藺相如】

中国戦国時代政治家。恵文王に仕え、和氏かしたまを城15と交換するためにに使したが、秦の昭王策謀を見抜き、璧を全うして持ち帰ったという「完璧かんぺき」の故事、および将軍廉頗れんぱとの「刎頸ふんけいの交わり」で名高い。生没年未詳。

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精選版 日本国語大辞典 「藺相如」の意味・読み・例文・類語

りん‐しょうじょ‥シャウジョ【藺相如】

  1. 中国、戦国時代の趙の名臣。紀元前三世紀の恵文王に仕え、秦の要求する名玉和氏(かし)の璧をもって秦に使いし、秦の昭王が一五城と交換する約束を果たす気がないのを見破って、身命を賭して璧を持ち帰った「完璧」の故事で名高く、また、名将廉頗(れんぱ)との間は「刎頸(ふんけい)の交わり」として知られる。生没年未詳。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藺相如」の意味・わかりやすい解説

藺相如
りんしょうじょ
Lin Xiang-ru; Lin Hsiang-ju

中国,戦国時代の政治家。初め趙の繆賢 (ぼくけん) の家来であったが,の昭王が 15城をもって趙の恵文王が所持していた名玉,楚の「和氏の璧 (へき) 」と交換したいと要求してきたので秦に使いし,その謀略をはね返して無事玉を守った。また秦王と趙王の会にあたっても,趙の立場を守りきったので上卿となり,名将廉頗 (れんぱ) より上席となった。しかし剛直な廉頗は彼を軽侮した。これに対し藺相如はあえて逆らわず,私闘を避けて国家安泰を願ったので,のちにこれを知った廉頗が謝罪し,親交を結んだという。

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